2016年2月7日のテレビ朝日「大改造!劇的ビフォーアフター」で、廃墟同然の「もったいない家」後編が放送されます。
前回は前編が放送され、かなり低予算で建築材料を手に入れることができていました。
前回のリンクはこちら:!廃墟同然のもったいない家 前編
今回は完結編となりますが、低予算の400万円で築68年の廃墟同然の家が一体どんなリフォームを完成させるのでしょうか?
前回まではどのようなリフォームを行ったの?
前回までに完成したのは、屋根工事(アスベスト除去工事)、床の防湿・コンクリートの打設などの床下防湿工事でした。
古い建物には屋根材にアスベストが使用されていて、その撤去作業にかなりお金がかかっていました。
アスベストの害が出ないよう確実に作業すると、専門の作業員や処分費用にかなりの金額がかかってしまいますが、健康のためでもあるので、仕方のない出費でした。
現在の使った合計金額は下記のとおりになります。
・アスベスト撤去工事 ¥315,000
・床下防湿工事 ¥44,072
・屋根工事 ¥112,494
現在の合計額 ¥471,566
さて、残り、約350万ほどになりますが、予算内に収まるのでしょうか?
またどんな裏技を使ってDIYするのか楽しみですね。
気になるかたはぜひ放送をチェックしてみてくださいね!
匠の節約術と技術者に助けられた400万円リフォーム
1軒を400万円リフォームということで、やはりいろんな人の協力や自分の力で造るというのがかなり多かったリフォームになりました。
自分たちでやれることは何でもやる!ということで、Wエンジンの江藤さんは3日間の講習に通い、アーク溶接の免許を取得、以前に取った免許で重機を使うなど、かなり助けられた部分が多かったように思います。
その上びっくりさせられたのが、依頼者であるダニエルさんが、電気の配線が出来るということでした。
オーストラリアでの免許を持っているそうですが、簡単な配線は全部自分で通されていました。
床板の木材も全部一人で組んだり出来るという、かなりすごい旦那さんでしたね。
英会話スクールの教師であり、プログラミングもでき、DIYも本格的に出来る・・・。
自分も頑張れば出来る!というレベルではない気がします。。
いや、DIYならできます!頑張れば私にもできます!
ちなみにダニエルさんは子供用のベビーベッドも作られたそうで、かなりの出来栄えにびっくりさせられました。
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すごい職人が大活躍!400万円のリフォームに凄すぎる左官職人
この400万円リフォームの東面の外壁は豪華に漆喰の外壁になっています。
漆喰は高いというイメージがあるのですが、実は材料自体はそんなに高いものではなく、自分たちでやればそのぶん安くなるとのことでした。
しかし、漆喰を扱うには素人ではかなり難しく、上手くできるものではないそうなのですが、なんとこんにゃく芋の粉を材料に混ぜて、素人でも簡単に漆喰が塗れる!という裏技を使っていました。
しかも、この左官職人さんは、ただの左官職人さんではなく、左官の世界では日本で1位か2位の腕前を持つと言われる職人さんだったのです。
左官職人 南雲賢一(なぐも けんいち)さん
全国でも珍しい、こてで土壁に絵を描くという鏝絵(こてえ)職人さんだったのです。
最近もニューヨークから帰ってきたばかりとの事で、実はすごい賞をもらっている人なんだそうです。
日本建築学会賞などの受賞歴を多数持っているそうですが、「今回のこの依頼も面白そうだから」と快く引き受けてもらったら実はすごい人だったんだとか。
400万円の家にもその技が惜しみなく使われていました。
400万円の家にはありえない展開です!すごいです。
また、もう一人の職人として、竹細工職人の方にも協力を依頼されていました。
竹細工職人 八柳良介(やつやなぎ)さん
照明ランプの傘を竹細工で作りたくて指導してもらった方なんです。
和風のインテリアにぐっと近づけるような味のある照明ですよね!
照明のシェードを和風にするには和紙を使ったりすることも出来るし、意外と素人でもインテリアに合うものが作れるのかもしれません。
「もったいない家」のリフォームの全貌は?
みんなで力を合わせて作った家が、完成しました!
屋根はガルバリウム鋼板と昔使われていた瓦を綺麗にし、再利用したものだそうです。
南面の壁は屋根の余ったガルバリウム鋼板で作られています。
住宅展示場で捨てられるところだった未使用のキッチンなので、新品同様でうまく収まっています。
食洗機も付いているし、横にもすごく広いキッチンなので収納も沢山確保されています。
おばあちゃんが座りやすいように、少し高めにした畳スペースはかなりくつろげる空間になっていると思います。
依頼者の寝室は南側の部屋で、ベッドの上にあるカラフルな模様のものは、ベンチの背もたれのクッションになっているそうです。この革も廃材を譲ってもらい作ったものだそうです。
子供部屋の床は、依頼者のダニエルさんが自分で磨いて塗装した手作りのフローリングになっています。
お風呂のバスタブもタダで頂いたもので、カラフルなお風呂場の壁も、住宅展示場でサンプルとして置かれていた外壁に使う壁材なんだそうです。
少し気になるのが、素材のでこぼこがそれぞれ違うのと、水垢とかの掃除などはスムーズに出来るのか?というのが気になるところではあります。
念願だったバーベキューができる場所も、格安で買ったU字溝のコンクリートなどを駆使して作られています。
そして、依頼者の作業スペースはコンテナを購入し、そこに内装を仕上げたものですが、作業スペースのインテリアが結構かっこよくまとまっています。
黒と茶色でまとめられていて、すっきりとした感じになっています。
作業デスクの足は近所で頂いた配管の廃材で、テーブルの天板は、アルミサッシのガラス扉や室内用の建具を使っているそうです。
またキッチンの吊り戸棚もテーブルの脚・収納として機能しています。
コンテナハウスは夏場暑いので、屋根の上に雑草や観葉植物を植えて緑化していましたが、クーラーも欲しいところだと思います。現在付けられていないようですが、そのうち増設されるのでしょうか?
400万円で1件まるごとリフォームの今回のケースですが、依頼者のDIYスキルの高さや、江藤さん、周りの方のサポートがあり、匠がいろんな資材や設備を集めてきてくれたからこそ出来たんだと思います。
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今回の工事にかかった費用のまとめ
今回の工事にかかった費用は下記のとおりになっています。
木工事・電気配線
・木材(古材) O円
・断熱材 O円
・窓サッシ O円
・他材料 172,800円
合計 172,800円
キッチン設備工事
・システムキッチン O円
・断熱材(グラスウール) O円
・ダクト 1,150円
・他材料 9,370円
合計 10,520円
浄化槽設置工事
・浄化槽 190,000円
・設置費用 200,000円
・給排水工事 515,875円
・補助金 -544,000円
合計 361,875円
水回り工事
・浴槽他 設備一式 O円
・壁材(外壁サンプル) O円
・他材料 35,638円
合計 35,638円
子ども部屋・和室床仕上げ
・フローリング(化粧合板) 16,000円
・畳 O円
・他材料、加工費 38,957円
合計 54,957円
漆喰塗装工事
・漆喰(他材料配合) 24,000円
・こんにゃく粉(1kg) 3000円
・左官職人(1人)✕2日 50,000円
合計 77,000円
そして、トータルでいくらで仕上がったのかというと・・・
400万以内には収まらず、95万ほどオーバーしています。
でもしかし、仕方ないことだと思います。今回の匠である柴田達志さんはかなりいろんな下調べをされただろうし、よくここまで造り上げたなあ!と思います。
まとめ
やはり今回のケースは、依頼者のDIYスキルの高さや、江藤さん、周りの方の力を合わせて作られたのと、匠が裏技を駆使して設備や建築材料をタダでもらったり安価に入手することで出来たものだと思います。
これを真似して作ってみようと思っても、素人だけではかなり困難になりそうです。
しかし、友人に職人がいたり、タダで物を貰えるツテがあれば、およそ500万ほどで1軒リフォームも不可能ではないということが分かりました。
土地さえあれば、コンテナを購入して一部屋増設することも可能のようです。
なかなか見応えのあるリフォームでした!