2016年3月6日の劇的ビフォーアフターで、人が住む日本最南端の島である波照間島で、古民家再生のリフォームが行われたそうです。
築56年で、沖縄の伝統的な古民家である赤瓦の家は雨が降るととんでもない雨漏りが起こってしまって困っているそうです。
雨も土も降る家は一体どんなリフォームが行われるのでしょうか?
リフォーム前・ビフォーはどんな状態?

雨が降るととんでもない雨漏りが起こるそうなのですが、その原因は屋根に群生しているアフリカの草が原因のようです。

しかし、日本最南端の島には工務店も資材もないそうで、どうやってリフォームを行ったのか気になるところです。
屋根の状態は相当悪そうで、少し草を抜けば瓦が剥がれるほど脆くなっており、天井からは雨だけでなく土も降ってくる有様なんだそうです。


小屋裏には雨水が滴り、雨漏りがいろんな場所で発生していました。

瓦の下まで根が張ってしまった外来種の雑草がびっしり生えています。

天井はダンボールで補強されていました。
宮里家の広さは72.43㎡で、「伝統的な沖縄の古民家を残したい」という依頼内容でした。

沖縄独特の間取りですよね。
「雨も土も降る家」のリフォーム後!
やはり沖縄伝統の赤瓦って沖縄らしくていいなと思える回でしたね!
しかし、職人が居ないことや、本土から材料を調達するのにコストがかかって最近は伝統的な赤瓦屋根が減っているという現状に驚きました。

生えているのは錦蝶(きんちょう)というマダガスカル原産の常緑多肉植物だそうです。

雌瓦と雄瓦が一体になっているS型瓦を使用されていました。
赤瓦はクチャという粘土質の土から出来ていて、高い吸水性と放熱効果に優れているそうで、実はトタンや和瓦よりも屋根の熱を遮熱する効果が高く、沖縄の暑い気候に合った屋根材なんだそうです。

元々の沖縄の家の造りに加えて全部開放できるサッシを取り入れました。

網戸も付けられ、台風の時に活躍するサッシも軽いアルミサッシになりました。
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足の悪いおばあちゃんのためのスロープが優しい!
今回のリフォームでは波照間島には職人さんが居ないそうなので、大工さんも島に泊まりこみで作業されていました。

棟梁 宮城勝則さん

大工 石垣里晴さん 島袋彰寛さん
90歳になるおばあちゃんは足が悪く、段差が激しい母屋ではなく離れで生活されていましたが、リフォーム後は母屋で一緒に生活されるそうです。



立派なスロープが付いておばあちゃんも喜んでいました。
この部屋はあまり変化がありませんが、沖縄のそのままの家を残した感じで素敵です。


足の悪いおばあちゃんの背に合わせた椅子は職人さんに編んでもらった特別なものです。
西表島に住んでいる草木編み職人の星公望(きみもち)さんに作ってもらったもので、植物を使った編み物をされているそうで、今はもう星さんしか作れる方がいないそうです。

月桃(げっとう)という植物の茎の皮を干して草木編みの材料にされているそうです。

月桃の網代編み
天井は今回、開放感を出すために板を貼らずそのままにしています。

キッチンはシステムキッチンを入れ、使い勝手が良さそうでした!


左側の戸は開けられるようになっていて、キッチンとつながっています。

キッチンの床は少し下げて作られているのですが、その理由が、隣の部屋との目線を合わせやすくするためなんだそうです。こういう細かな気遣いが嬉しいですよね。
物置状態だった部屋はおばあちゃんの寝室になり、トイレも部屋の隣になったことでかなり便利になりました。


夫婦の寝室もしっかり確保され、玄関の反対側も、かなり綺麗になりました!



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今回のリフォームの匠は誰?気になる費用は?
今回リフォームされた匠は、アトリエMアーキテクツの一級建築士、松永務さんでした。

2015年の3月に放送された、「営業再開を急ぐ店」でタレントの小島よしおさんの家をリフォームされた匠なんだそうです。
そして、気になる今回の費用ですが、下記のようになっています。

宮里家リフォーム費用 予算1300万円
工事費 6,331,000円
材料費 4,328,000円
家具・照明費 2,840,000円
合計 13,499,000円
およそ、50万円ほどのオーバーですが、確かに離島では材料調達や人件費にかなりお金がかかってしまうのかも知れませんね。
それでもやはり沖縄は伝統的な赤瓦の屋根が残ってほしいなと思わざるを得ませんでした。
まとめ

波照間島に大工さんが住んでいたら島のみんなに喜ばれそうですね。
また今回気になったのがお風呂についてあまり詳細がありませんでした。
予算の関係か、暖かい気候のせいかあまりこだわりがなかったのかもしれませんが、少し気になるところです。
それにしても沖縄に合った素晴らしいリフォームだったように思います。
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